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サーフィン型環境のブランド・マネジメント

配信日:2011年

2011年は3・11を始め、世界的に事件の多い年でした。ビジネスにも大きな影響を及ぼすものがたくさんありましたね。

「震災による被害」「消費者マインド・行動の変化」「節電」「放射能の影響」「円高ドル安」「ユーロ危機」「政治の迷走」「増税ムード」「企業の国外脱出」「タイ洪水」「世界的な雇用不安」・・・。また不安材料のみならず「ソーシャル・メディア社会の本格化」「TPP」など未来志向の変化もありました。このようにざっと並べただけでも既にいくつかは過去の話題になっているものもあります。

それ以前からあったエコロジーの問題や食の安全性の問題など「まだ覚えていますか?」と言いたくなるほど、次から次に新しい環境与件が繰り出されてきた一年だったのではないでしょうか?

まさに先の読めない状況のなかで企業は打つ手を模索しています。
私はこのような大きなインパクトのある事件が次から次に起こる様をみて、「まるでサーフィンみたいだ」と思っています。次から次に大きな波が押し寄せて、企業はそれに上手く乗っていかないといけないからです。

かつての企業環境というのはサッカーや野球型だったと思うのです。
試合の中での変化はあるにせよ、「地面の上でプレーする」という点は変わらなかった。つまり「地面は動かない」という大前提は変わらなかったわけです。企業にとってはまだ先の読みやすい状況だったと思うのです。

しかし現在のようなサーフィン型は「地面(足元)そのものが動く環境」で、ビジネスの大前提が変化しやすくなっているわけです。そのような状況では、それまで上手くいっていたやり方が直ぐに陳腐化してしまったり、それまでの強みが弱みになったりということが起こります。

このような環境のなかで企業はどうしたら良いのか?

懇意にして頂いている飲料メーカーのブランド・マネージャーが次のような話をしてくれました。『最近、経営トップから社員に向けてこんな5訓が出ました。①部署利益よりも全社利益を考えよ②悪いニュースこそ早く報連相せよ③すべて自分の仕事として捉えよ④"異見"を言え⑤決定即実行を心がけよ』

ここに出ている内容はそのまま載せるのは問題がありますので、私なりに意味を損なわない範囲でアレンジしています。純粋に内容だけ見ると「ちょっと古色蒼然としているかも」と思いますし、このBMの方も同じような感想をおっしゃっていました。

しかし興味深いのは「何故、この時期にこのような5訓が提示されたか」ということです。

つまりサーフィン型のビジネス環境では自分たちの日頃の「あり方」が対応を決めるからだと私は思います。

サーフィン型の環境では「どう上手く乗り切るか」という「やり方」を考えても、あまり上手くいかないのです。なぜなら大前提(ゲームのルールそのもの)が変わる可能性が高いからです。一方でどのようなルールになったとしても、自分自身はどのような自分で在り続けるかを決めておけば「やり方」は自ずと導かれます。ルールに翻弄されるのではなく自分自身をルールにするという発想ですね。まさにサーファーも同じです。

実はこの2ヶ月ほどの間に、私たちも「あり方を明確にしよう」というセッションを2つのクライアントさんで行いました。

一つのクライアントさんはオーディオ・メーカーで、まさしくクラウド時代への対応を模索している最中です。つまり大波のまっただなかです。もう一つのクライアントさんは経営コンサルティング会社で、まさに時代に左右されないコンサル品質を検討する目的でした。どちらのクライアントさんでも、これらを「あり方基準」としてまとめました。複数の項目にまたがります。出来もしない希望や願望を避けるために、日頃、顧客から言われたお褒めの言葉を思い起こしながら、なんとなく社内で暗黙知になっている「好ましいあり方」を明文化するセッションです。

実は私たちの会社にも14項目に渡る「あり方基準」があります。これは作るだけでは無意味で、私たちは日々、仕事を終えるたびに「今日はこれらが本当に出来ていただろうか」と反省しサービス内容を改善するツールになっています。あまり人に見せるものではないですが、参考までにご紹介しますね。

1. そのアイディアは早々に結果が出るか?
2. その人達だけでは「出ない音がでる」か?
3. やっていて誰もが楽しい、目からウロコが実感できるか?
4. やんわりと、厳しいことでも本当のことを言っているか?
5. クライアントの業務を伴走・代行しているか?
6. そのセッションを通じて社内に求心力、やる気が高まるか?
7. 終了時期が決まっていてだらだらした付き合いになっていないか?
8. 臨機応変にクライアントニーズに応じているか?
9. クライアントのプライバシーは遵守されているか?
10.エクストラの仕事も積極的に応じているか?
11.我々の人柄は好ましいものか?
12.世の中の役に立っているか?
13.嘘はないか?
14.明朗会計か?

このような基準を持って自分たちの仕事を見つめると、毎日、矜持を正す思いで仕事に打ち込めます。試してみてください。

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