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2017年バックナンバー

ブランドを進化させるものとは?

配信日:2017年05月09日

多くのブランド・マネージャーが知っているように、顧客からの拒否は本当の脅威ではありません。本当の脅威は「顧客が自ブランドに対して無関心であること」です。関心のない状態。これはこちらが何を言っても気にしてもらえないわけで、お手上げなのです。

そこでブランド・マネージャーは「関心を持ってもらえる方法・アプローチ」を探すのですが、ここにベンチマークの落とし穴とでも言うべきものが存在します。「他社はどのようにして上手くやっているのだろう」と研究するのです。そして上手くやっているブランドにならい、自らも同様のアプローチを採る。結果、多くのブランドがわずかな差別化に甘んじ、同質化していく結果になります(ベンチマークの落とし穴)。

そのような中で本当に必要なのはイノベーションだと知っているのも事実です。いままでにないアイデア、発想。自らのあり方に自ら挑戦し、変容を遂げるプロセス(メタモルフォーゼ)こそがブランド構築のキモです。これが成功しているブランドが長い目で見て行ってきたことです。つまりイノベーションこそが顧客の関心を呼び集め、同時にブランド構築を促進する「最もリスキーであり、うっとりするほど魅力的な方法」だと知っているのです。

一方で、それほど簡単な仕事ではないのも事実。これは成功しているブランドもそうじゃないブランドも同様。ここにイノベーションのイノベーション所以(ゆえん)があります。たいていはイノヴァティブなアイデアを出すつもりが、いつの間にか「出来るだけ簡単に出来て最大の効果がある(うまい話のような)アイデア」を出す会議に変わり、わずかな改善策で終了する。こんな経験は誰もがしていることでしょう。しかしこれも致し方ないことなのです。社内で検討すること自体、社内の知見やフレームワークのなかで考えるので、そうなってしまう力学があるのです。

必要なのは社外の知見やアイデアです。イノベーションとは社内にないモノの見方と言っても良い。よってクライアントさんがそのような状況にある時、私はいつも社外のアイデアを有効活用する方法をとります。

正直、その時のアイディエ―ションは「イノベーションのためのイノベーション」でも良いと思います。それを机の上に並べて、さてどれがこのブランドに役立つかを考えれば良いのです。チーム全体にそのようなコンセンサスがあれば、イノベーションのアイデアはもっと実際的な計画に落とし込むことが出来ます。