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2017年バックナンバー

2つ以上の専門分野を持つ

配信日:2017年12月19日

今年最後のメルマガです。
H型人材という言葉をご存知ですか?一言でいうと「越境人材」。元々、イノベーションを起こすキーワードになっている「デザイン」「エンジニアリング」「ビジネス」の人材を繋ぐ人材と言われています。この3分野はそれぞれの言葉や習慣があって企業内でサイロ化している。なので、H型人材は「サイロを壊す人材」などと呼ばれたりもします。なぜ「H」なのかというと、I型人材(一つの専門分野を深く知るスペシャリスト)たちをつなぎ合わせるのでHとなるわけです。

しかしデザイン、エンジニアリング、ビジネスという職能サイロをつなぐ以上に、実際のイノベーションでは「異業種どうしの企業と企業」をつなげる、つまりオープンイノベーションの分野で見られるキーパーソンのことでもあります。

イノベーションを起こすために企業間コラボレーションはスタディのレベルで良くあることです。例えば、自動運転車は既にかつての自動車ではなくコンピューターそのものです。そのようなカテゴリーの進化・変容が必要な時に、自前の技術や過去の方法論にこだわっていても問題解決は難しいというもの。そんな時は、その分野の専門会社と一緒になって仕事をするのが良いのです。

そのような会社どうしを結び付けられるコネクションを持ち、両社に共通の言語を持ってプロジェクトを推進・サポートするのがH型人材といえます。私(コンサルタント)もまたH型人材としての機能をクライアントから求められます。単なる紹介に終わらず、クライアントの問題解決を推進するために異業種の企業に打診するのです。そして最終的にブランドのイノベーションを促進していくことが目的です。

いまの人材・ビジネスパーソンは「2つ以上の専門を持つ」ことが重要です。良く言われるように「テクノロジーによって仕事が代替される可能性」があること。これまでの事業そのものも短命化・陳腐化してきていること。そして個人的に思うのは「勉強しやすくなっていること」。卑近な例でいえば、知りたい専門的なことをYouTubeでちょっと検索すれば、何らかの講座なり解説なりをしてくれています。つまり、知らないことを調べたり学んだりが限りなくコストゼロで出来るということ。こうして新しいことを学び始めているひとも多いでしょう。あとはそれを自分の専門にするかどうかです。

そのような前向きな学びの姿勢がH型人材のベースにあるように思います。新しいことに興味関心を持てることと、実際に学び始めることがH型の資質です。確かに一つの専門分野を極めることですら時間と労力がかかります。しかし、それ以上に私たちの仕事環境や学習環境は変わってきているし、なにより65歳で定年を迎えてもまだまだ就業寿命は続くわけでして、学ぶだけの時間と余力はあるのです。喩えるなら、脳科学を極めるためにそれを勉強することは当然ですが、それのみを続けなければならないということではない。脳科学以外の勉強をしても全く問題はないのです。