ブランド・マネージャーの業務明細書

配信日:2018年07月25日

ブランド・マネージャーというポジションは、もともと日本企業ではあまり馴染みのないものでした。多くは製品担当者という呼び方をしていてその業務は新製品開発が中心でした。

しかし近年のブランディング志向の高まりの中、製品開発にとどまらず、更に高い視点からブランド戦略を考えられる人材が求められるようになりました。つまり開発業務という一分野に限らず、ホリスティックにブランドビジネスの全体をカバーするポジションです。よって、私の定義では「ブランド・マネージャーとはあるブランドを会社と見立てた時のミニ社長」となります。社長が会社全体のマネージをするのと同様に、ブランド・マネージャーはある製品サービスに限って、社長と同様の責任と権限をもって業務にあたるのです。このポジションには比較的若い、20代後半から30代の、かつ「ミニ社長」の名の通り、将来の経営を担うであろう人材に経営体験をさせる目的で着任することが多いのです。

ではブランド・マネージャーの日常業務とは具体的にどのようなものか?ここにブランド・マネージャーの業務明細書がありますので紹介します。

【ブランド・マネージャー業務明細書】
1. 担当ブランドの出荷を注意深く調査する。
2. ある市場でブランドが上手くいっている場合、その要因を注意深く検証し、同じような特徴がみられる他の市場でも適用する。
3. 逆にブランドが上手くいっていない場合は以下のように行うこと。
 ⒜担当ブランドの過去の広告およびプロモーションを検証すること。またブランドの課題を発見するために、得意先と消費者の双方について調査すること。
 ⒝販売エリア内での弱点を見つけたら、それを改善するプランを作成すること。その際、妥当な費用対効果が得られるようなマーケティング費用の金額を明確にすること。
 ⒞作成したプランをその地域の営業マネージャーに説明すること。また営業マネージャーから、そこでの活動を行うのに必要な権限と支援を取り付けること。
 ⒟売上改善のために必要なプランや手段を準備し、問題の地域に投入する。その実施に関しては営業担当者と協働して、最後までプランの実施が失速しないように注意する。
 ⒠すべての活動をモニタリングして、プランが期待通りの成果につながったかどうかを検証する。
4. 広告表現については、個々の内容の是非を言うのみならず、担当ブランドの一貫した主張に責任を持つ。
5. 担当ブランドの広告およびプロモーションに関する全てのマーケティング費用に責任を持つ。
6. 製品パッケージの変更を試みて、成功したらそれを続ける。
7. 各地域にいる営業マネージャーと頻繁にミーティングを持ち、地域ごとのプロモーション・プランに起こりうるリスク要因について議論する。

これを見ると、ブランド・マネージャーの仕事が売上を上げることにフォーカスしたものだとわかります。単なるパッケージ変更や広告キャンペーンにとどまらず、営業現場と深く、きめ細かく協働しながら売上責任を達成していく仕事です。ブランドをマネージしていくとは、社長同様、結局はブランドというミニ会社の売上をあげていくことなのです。

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