そのインプットが多ければ多いほどスタッフはお客様に対して多くのアウトプットを生みだす。

配信日:2013年5月8日

以前、このメルマガでも紹介した友人が、加圧とピラティスでダイエット指導をするお店をオープンさせました。週末に、そのお祝いをしました。ちょっといい話を聞いたのでシェアしますね。

開店に当たって、友人は立地が課題だと思っていました。一本、裏通りに入ったところにあるのです。そこでお店の認知を高めることが必要でした。駅前でのビラ配り2000枚、近隣マンションへのポスティング2万枚、地域(津田沼)情報誌への広告掲載、さらに駅構内の広告スペース買い上げなどをしました。

順調な滑り出しでした。お客さんは1ヶ月で25人。努力が報われつつあります。そんななかで、こんなことを言っていました。「僕たちはポスティングをチラシの投函とは思ってやっていない。まるで、ラブレターを届けるような気持ちでしているよ」

そのようなつもりで行うと、どうもそれはお客さんにも伝わるらしく、良いお客さんが集まってくるようなのです。「だからアルバイトを雇うことはしない。全部自分たちでポスティングもする。チラシの入れ方も変わるよ。大変だけど大事なことだと思う」

高々ポスティングでも、お客さんを大事にしたいという気持ちが、私の中にストンと落ちました。そう、お客さんは大事にされたがっている。そういう人から買いたいと思っている。ここにはマーケティングの本には絶対に出てこない真理があるように思います。ポスティング一つでも、お客さんによってはわかる(感じる)のでしょうね。

サービス業でのおもてなしを指導する話。「カリスマ体育教師の常勝教育(日経BP社)」の原田隆史先生から面白い話を聞きました。あるウェディング企画会社では、スタッフを採用する時に「おもてなしの出来る人」を見極めるといいます。一体、どうやって?

それは、その人が親からどれほどの愛情を持って育てられたかを面接で聞くのだそうです。親から多くの愛情をもって育てられた人は、同じように多くの愛情をお客さんに注げるというわけです。おもてなしとは相手を思いやる心なのですね。心であって資質なのだと思います。

気になるのは「では愛情をそれほど知らず育ったスタッフは絶望的なのか」ということです。原田先生はこんなふうにおっしゃいました。「そんな場合は、親に変わって上司や会社がその人に愛情を注ぐようにするのです」愛情をもってスタッフを育てる。マニュアル教育ではなく、愛情の量が大事だと知りました。そのインプットが多ければ多いほど、スタッフはお客様に対して多くのアウトプットを生みだすのです。

そんなスタッフが企画してくれるウェディングなら、是非、お願いしたいと思いませんか?きっとこのスタッフは「仕事」というフレームを超えておもてなしを楽しんでいるに違いありません。先ほどのポスティングも同じです。チラシ投函というフレームを既に超えています。何事もそうですが、やっていること自体が楽しくなると、そのもののクオリティが上がります。いかに上手くやれるかが主な関心ごとになり、楽しさが倍増します。結果、その気持ちがお客さんに伝わり、お客さんもハッピーになれます。これらはノンバーバルコミュニケーション(言葉を介さないコミュニケーション)です。ひとは言葉にはならない何かを感じ取り、共感したり感激したりするのです。

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