人間の頭はそのような仕組みになっている。

配信日:2014年1月14日

美容室で髪の毛を切ってもらっていたら、隣の人の声が耳に入ってきました。「僕はワイナリーを持つのが夢なのですよ」

ワイナリー。そういえば僕もそんなことを考えていたなぁ。すっかり忘れていたけれど。

そう思い出しました。
なぜワイナリーをやりたいと思ったのか。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、もともと私は洋酒の会社でシャンパンやコニャックのブランド・マネージャーをやっていました。そんな仕事をしていた関係で、ワインそのものに興味を持つようになったわけです。

不思議なもので、そのようにワイナリーのことを考え始めた途端、「ワイナリーに関するもの」がどんどん目に入るようになりました。ちょうど、美容室で開いていた雑誌の記事。ふらりと入った本屋で平積みされているワイン本。スーパーの店頭でやっている「国産ワインフェア」。

それだけではないです。なんと後日、6次産業のプロジェクトの話が仕事として入ってきました。農業経営について。Iターンで、例えば長野でワイナリーをやりたいと考えている人たちにマーケティングとブランディングの講義をする仕事です。

視点が認識を作るのですね。そして引き寄せる。ワイナリーなどということを思い出さなければ、このようなことは「通りすがりの他人」のように、気に留めることもなくやり過ごしていたでしょう。

例えば、部屋の中にある「赤いもの」を探してみましょう。ソファの上に投げられたバッグ、本の表紙の文字、封筒に貼られた切手のデザイン・・・。そのようなものを見た後で「では部屋の中の青いものを教えてください」と質問されたら、どれほどの「青いもの」を思い出せるでしょうか?

「彼を探していたら彼女はみつからない」ごとく、「赤」を探していたら「青」は見つからない。仕事でも同じですね。「できないこと」を探していたら「できること」は限られてしまう。逆に「できること」を探したら、それを「もっと上手くできる」にはどうしたらよいかの情報が次々に現れる。まるで「ワイナリー」というキーワードで、そのような情報や機会が出現したようなものです。

人間の頭はそのような仕組みになっているのでしょうね。どうせなら、出来るだけ「良いこと」に視点を合わせましょう。すると、そのような認識が生まれる。今まで気づかなかったチャンスや情報がもたらされるようです。

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