布マスク、いただけるのは有難い。
配信日:2020年4月8日
マスク、お店に行っても買えないのですから、いただけるのはありがたい。マスクだけではありません。これまで普通だった外出や買い物も、いまのような状況になってみると、どれほど有難いことだったかとしみじみ思います。僕らはモノがあふれる社会に住んで、「あるのが当然」の暮らしをしているけれど、スーパーに行ってもトイレットペーパーがないとか他のものも品不足だとか、レジに15分も30分も並なければならないとかの状況になると、これまでがいかに奇跡的でありがたいものだったかを実感させられ、感謝の念がじわっと湧いてきます。
コロナでは「人命と経済」という2つの問題が絡んでいて、経済活動がストップすることで自殺者や貧困者が爆発的に増える可能性があり、結局、コロナは人命や生活を奪うことになる。今後、もっと怖いのは「健康でお金を持っているひと」でも、「食糧不足」が原因で命を落とすことでしょう。コロナの影響は農業や食品業界など生産者も同じ。また仮に食糧はあっても輸出国の輸出制限や物流機能が同じ理由でストップすれば、結局は食糧が届かないことになります。そういう意味では現金をいくら持っていても、「そんなもの役に立たない」という状況すら考えられます。そうなると現金支給も一時的な対処療法となる。恐ろしいことです。逆に「コロナに罹(かかって)も治る」となれば、それほど怖がらず経済活動に戻れるわけで、やはり「ワクチンの実用化」が根本療法です。経済活動だけでなく医療崩壊も緩和されるのではないか。
自宅に引きこもっている間に「JIN-仁-」という昔のドラマを見ました。このドラマでは現代の医者、南方仁(みなかたじん)が幕末にタイムスリップする。そして江戸で流行っていたコレラや梅毒を、当時の日本人がまだ知らない「点滴」や「ペニシリン」を開発し江戸の人々を助けます。もちろんフィクションなので申し訳ないですが、いまのコロナの状況でもやはり根本療法になるのはワクチンだと思いました。ちなみにこのドラマのなかで、ヤマサ醤油の七代目当主、濱口儀兵衛がペニシリン開発に多大な援助をします。もちろんこの話もフィクションですが、僕は同じ食品業界で働いた者として、なんとも誇らしい気分でした。
いまワクチンの実用化はどの程度、進んでいるのだろう。「アビガン」「レムデシビル」「カレトラ」。これらは仁先生のドラマの「点滴」や「ペニシリン」と同じです。アビガンは日本製で富士フィルム富山化学が開発。是非、実用化を加速させ、仁先生のように日本も含め世界の人々をコロナから救ってほしい。そうなったら僕らはもっと自分の国を誇れるに違いない。