昔の同僚が1回目のワクチンを打ったらしい。
配信日:2021年6月2日
全国各地でワクチン接種が広がっているようですね。それぞれの自治体でいろんな工夫をして、出来ることを最大限やるのは好ましいと思います。確かに日本全体でみると接種率は2%とか、至らなさが報道されがちですが、それでもゴールに向かって粛々と進むのは一種の美徳だと思います。ただ人によっては副作用の問題があり、「ワクチンを打つ・打たない」の判断を迷う人もいます。かくいう僕も「どうしようかな」とぼんやり思っています。副作用の問題はあまり気にならないけれど、自粛生活をこころがけているから「本当に打つ必要あるのか」と考えることもある。
シアトルに住んでいる昔の同僚がFBで「1回目のワクチンを打った」と言っていました。しかも1年分のドーナッツ無料券をもらえたそうです。1年間無料は大きい。これなら僕のように「どうしようかな」と考えているひとも「まあ、打ってみるか」となる可能性が高い。実にマーケティング的です。それ以外にも各州や都市によって「500万ドル(5億4000万円)から20ドルまでのくじが当たる」「毎日4万ドルのくじが当たる」「サッカーや野球のチケットが当たる」「ワインの無料券が当たる」などあるようです。なんだか楽しい気分で「接種しよう」となりませんか。それに、かの地では様々なところで接種できるようですね。例えば、NYではグランドセントラル駅やアメリカ自然史博物館など。日頃、頻繁に利用する場所であればわざわざ特設会場にいく感覚もなく、混み具合を見て、その場で打てばよい。しかもグランドセントラル駅の場合はやはりインセンティブがあって、接種したら33ドル分の地下鉄乗車券をもらえるそうです。そんな具合なので、当然、予約も身分証明書も不要。考えてみれば、なぜ日本ではそれらが必要なのかと思います。それ自体が手続きを繁雑にして混乱を招く、余計な説明やお詫びを必要とする、または遅々として接種が進まない原因になっているとも思います。インフルエンザのワクチンを打つのと同じように、都合の良い時に近所の病院でサクっと打ってもらうわけにはいかないのかな。
まあ、もうしばらく接種には時間がかかるでしょうね。そのうちオリンピックも始まる(彼らは何があっても本気でやるようです)。菅首相は「感染防止とワクチンの二正面作戦」と言っているけれど、内容としては2つの施策を含む「正面攻撃」そのもので、戦略としてはよくわかります。(二正面攻撃は戦略論や兵法では禁じ手であり、言葉として誤解を生む。)問題はやはり接種を加速する兵站とオペレーション、そしてチーム(国民や医療機関)をその気にさせる「言葉のチカラ」でしょうか。