ワーケーションをやってみた。
配信日:2021年6月23日
ワーケーションの実験をはじめています。「仕事の生産性がどの程度あがるか」などはあまり重要ではなく、「ライフスタイルとしてありか?」を実感するための試みです。まだまだ実施回数が少ないので報告できるようなレベルではない。しかし好ましい印象を持っています。Airbnbを使うので費用も手ごろ。仕事はリモートワーク中心ですが、僕は東京にいてもそうですから同じこと。何よりもワーク中心でなく「バケーション中心」の感覚が心地よい。
ただ問題がまったくないわけでもありません。田舎に行けば行くほど「足」の問題があります。つまりクルマがあれば街にでかけて食事をすることも、ロードサイドの大型店で買い物も出来ますが、そうでないなら滞在中の食材や飲料は持っていなければなりません。バスは1時間に1本。レンタサイクルもない。しかしレンタカーを借りるほどのバケーションでもないのが悩みと言えば悩みです。もちろん都会でのワーケーションならそんなこともないのですが、「自然に親しむ」タイプのものだと、それなりの準備が必要になります。快適ではあるものの、良い意味で日頃、どれほど便利な生活しているかをしみじみ感じ入る機会でもあります。
いろいろな発見や、なによりリフレッシュになるワーケーションですが、企業では導入が難しいのも容易に想像できます。まず「従業員・部下の勤怠、労働時間の管理」が一番の問題でしょう。「ワーク×バケーション」は玉虫色でどこまで、いかに管理すべきか。在宅勤務と同じ問題です。しかし在宅にせよワーケーションにせよ、管理には限界がある。ここが躊躇の理由です。それに従業員側にも気になることがあるようです。『ワーケーションの体験者は5%にとどまる。参加意向は世代間で差があり、参加を希望する人は20~30代が40%を超えるのに対し、50代は28%だった。オフィスでの仕事に慣れ親しんだ中高年ほど同僚や上司とのコミュニケーションに不安を感じるようだ。家族を置いて長期で自宅を離れることへの抵抗感も強い(日経新聞 2021年6月21日)』
ワーケーションは「やらなければならないもの」ではないので出来ないのならしかたない。ただこれまでの働き方や、生き方すらも見直すきっかけになることもあると思う。僕がサラリーマンなら自分の有給休暇を使って一度、体験してみます。ひとのいない季節外れの海辺を、スマホを持たずに遠くまで散歩する。「繋がりっぱなしの生活」から解放される体験は、それだけの価値があると思います。