逃げるが勝ちの戦略

配信日:2021年9月8日

菅さんの突然の辞任はびっくりしました。理由はいろいろとあるでしょうけれど、根本原因は支持率の低下です。調査によって支持率26%とも35%とも言われています。政治や選挙のことはよくわかりませんが、この26%という数字はマーケティングのシェア分析でも重要な分岐点になる数字で、その奇妙な一致に興味を持ちました。シェア理論では26.12%が「下限目標」と言われていて、この数字を下回ると市場でのプレゼンスが更に落ちる。つまり今後、更に支持率が落ちる可能性を孕んでいる数字だと言えます。これをもう少し広げて考えると、支持するひとが26%、支持しない&どちらでもないひとが74%(=100%-26%)。これは1対3の比率です。喩えるなら1人で3人を相手にケンカを挑むようなもの。まず勝つことは出来ません。どんなに有効な政策(=差別化戦略)があってもひっくり返すことは極めて難しい。数の論理は厳然と存在していて如何ともしがたい状況になります。そんな時は撤退して体制を立て直すのが賢いと言えます。逃げるが勝ちなのです。政治の世界でも、そのような経験則的なものがあるかもしれない。

撤退。ネガティブな言葉のように感じますが、撤退するべき時に撤退するのは立派な戦略です。これ以上の損失を出さないために撤退する、または勝ち目が見えないから撤退する。冷静な判断があれば、そのような状況はまわりに幾らでもある。それを精神論や根性論で追加投資を小出しにするから泥沼にはまるわけです。

織田信長の撤退は参考になります。金ヶ崎の戦い。越前の朝倉義景を打ち滅ぼそうと徳川家康との連合軍で金ヶ崎城を攻めた。その時、妹お市の方を嫁がせ、同盟と思っていた浅井長政が信長を裏切り、後方から攻めてくる状況に陥りました。信長家康の連合軍は3万の兵力。一方、浅井・朝倉は2万4000。しかし前方に朝倉、後方に浅井で、挟み撃ちにあっては二正面攻撃を強いられることになり兵力の分散が起きます。つまり数の論理でいえば「勝てない戦」となる。信長は早々に撤退を決めました。しかしその後、再戦を挑みます。のちに姉川の戦いを経て、小谷城の戦いで浅井長政を、一乗谷の戦いで朝倉義景を滅ぼしました。撤退することは何も恥ずかしいことではない。勝てる見込みがなければ、早々に兵を引き上げ、体制を立て直してまた挑戦すればよい。手を引くのも「試合の途中」なのです。

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