コロナ下での営業活動
配信日:2020年8月26日
旅行や飲食などコロナで大きな痛手を受けている会社や業界の話は多いですが、同時にコロナによって業績を大きく伸ばしている会社や業界も、同じくらい注目されています。8月25日14時から行う日本リサーチセンターさんとの共催の無料ウェビナーでもそのような事例を多く紹介します。コロナ下で伸びている会社。例えば営業支援のソフトを売る会社などは伸びている。よく知られているのはベルフェイスさんなどでしょうか。「it’s Old営業」の照英さんの広告で有名でしたが、いまではリモート営業のSaaS(Software as a Service)ブランドとして認知されています。コロナ前は足で稼ぐ営業を否定する広告を展開していて、当時は僕も「でも、本当に稼ぐのは足を使う営業なんだがな」と思っていました。しかしコロナ時代になって、そんなことを言っていられなくなった。いまでは2,000社以上がこのサービスを使っていると言います。
営業という一面をみても、かつてのやり方が困難になり「今後のスタイル」を求めるきっかけになっている。もちろん上記のような会社もあり、それを導入するのが手っ取り早いのですが、ちょっと立ち止まって「これまでの営業」や、営業マネージャーであれば「これまでの営業管理」を検証してみてはどうか。そうすると、単なるシステムの導入に留まらず、会社の「新しい営業」のヒントが得られると思います。
一般的な会社の営業で、僕が思うのは「人(営業個々人)をベースにした営業活動・管理」が限界にきたことです。これまでは「誰がいくらの目標予算を持っていて、どんな得意先を担当していて、どれくらい訪問し、どれくらい商談し、その結果、何件の受注を得た」というのが営業の典型だったと思います。しかし人の動きが制限されると、新規顧客への訪問や商談頻度が減る。新規顧客に辿り着いてもオンラインではコミュニケーションの濃度も薄い。既存顧客との商談も同様に薄くなる。結果、どうしてもクロージングまでの時間が長くなってしまうようです。つまり営業個々人の働きをベースに管理すると、遅々として活動が進まず、売上も遅れるという現象が起きています。要するに「会社にも顧客にも、何も生まない無駄な時間(非生産的な時間)」が多くなっていて、これは「人の動き」をベースに営業活動・管理をしていてはダメだよと言われているのと同じなのです。
人の動きをベースにしないなら、営業活動を一連の流れと捉え「認知」「見込み客獲得」「見込み客育成」「アポイントメント」「商談」「受注」「CS(顧客満足)」「顧客による他への推奨」ごとに施策を構築し実行していく「組織ベース」の考え方が良いかもしれない。コロナ前はこのほとんどのプロセスを営業個々人の動きでやっていることが多く、結果、営業担当者が商談状況を一番よく知っている「状況の属人化」が起こっていた。それを「ざっくり」と営業会議でシェアするのが常套手段でした。今後はそれを細分化して可視化し組織で取り組む。つまり「何人が認知しているか」「見込み客は何人いるか」「商談のnフェーズに移ってもいい見込み客は何人いるか」「そのうちの何人にアポイントを申し入れたか」・・・というようにシステムとしてすべてのフェーズを数値化(可視化)して、問題のあるフェーズに対処する(施策を打ち出す)。ここにMA(マーケティングオートメーション)の考え方を見ることが出来ます。
今後、営業担当者の動きで重要になるのは集客でも新規顧客獲得でもなく「商談」「受注(クロージング力)」でしょう。ここにフォーカスして全力を尽くす。オンラインを前提にこれらの命中率を高めることが営業担当者の新しい仕事です。
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