勉強するということ

配信日:2019年9月4日

僕は学校の勉強が苦手でした。試験の夢はいまでもよく見ます。それも全然できなかったりするのは当たり前で、もっとひどいのは試験に遅刻して落第したり、一生懸命に解いている横で、考えるのを邪魔する者がいたり、試験中に突然、頭がくらくらしたりという、凝った夢も見ます。笑

考えてみれば、学生の頃は悲惨だったなぁ。社会人になり仕事をするようになって初めて、僕の人生は楽しくなったと思います。そういえばハーバードだったかの卒業生の「その後」を調査した結果というのを、いつだったか見た覚えがあります。仕事で成功しているのは優等生ではなく「普通」の成績だった者が多いとか。僕は随分と救われた気分でした。もっとも僕の場合は「普通以下」でしたが。

やはり「学校向き」と「社会向き」があるのですね。いつだったか、この話を娘にもしたことがあります。僕に似て、成績が悪い。そこで言ってやりました。「君は学校向きじゃないから成功するよ」。こういわれると、成績が悪いことや学校でダメなことが、むしろ誇らしく感じるのか、最近では完全に開き直っているようです。そして彼女は言いました。「美容師になりたいから大学に行かずLAに留学したい」。僕は大賛成です。さすが社会向きと膝打ちしました。「ハリウッドの映画界で有名なヘアメイクアップ・デザイナーになって日本に帰ってくるのもパーソナル・ブランディングとしてはいいんじゃないの」なんて話していました。

大学はまた学びたくなったら行けばいい。僕はそう考えています。不思議なもので、そんな社会向きの人ほど、大人になると「学び直し」をしたがるようです。僕もそうで、3年ほど前はフランス語に没頭していました。別に仕事で使う予定はない。しかし「昔から気になっていて」勉強したのです。面白いもので、勉強しているうちに一週間のフランス出張がありました。僕はせっかく覚えたフランス語で仕事も現地での滞在もすべて乗り切りました。やればできるもので、こういうのは快感そのものです。もっと学びたくなる。

僕は仕事と関係のないことを勉強するほうがいいみたいです。仕事に関連させて勉強したものにプログラミングがありましたが、あれは全然ダメでした。まったく向かない。そういえば学生の時に税理士の勉強をしたこともありましたが、あれもダメでした。「やらねばならない」というマインドセットでやるとダメのですね。

いま国家資格キャリアコンサルタントの資格を取ろうと勉強しています。これは仕事と関係があるようで、実はあまりない資格(ちょっとあるかな)です。この資格をとって、これからの高齢化社会での日本人の働き方、キャリアの行く末というものを俯瞰したいと思っています。また10月から「表現」の勉強も始めます。これもちゃんとした学校に通います。やはり仕事とはあまり関係がない。だから楽しみなのですね。楽しみだし「自分のフロンティア」を広げられるのかなあと思っています。実際、フランス語と一緒で何が将来の役に立つかなんて、わからないものですから。

昔、ダイエーの創業者、中内功さんのインタビューを読みました。社長を息子の潤氏に譲り、自分は引退した頃のことです。中内さんは突然、会計学を勉強しはじめたのです。インタビューでは「何故、突然、会計学を?」と質問されました。それに対してこう言ったのです。「別に理由はない。何かを学ぶことに理由はいらない」。僕はこれをずっと覚えていて、いまもそのスタイルでやっています。

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