プロ意識とは何か?
配信日:2019年2月13日
「部下のモチベーションを高めるためにどうしたらよいか」という悩みは、上司なら誰しも持ったことがあると思います。私もそんな疑問をもって取り組んだことがありますが、なかなか成果がでない。そんなときにふと思ったことがあります。「そもそもモチベーションとは他人(私)が高められるものだろうか?」。
モチベーションだけでなく、そもそも他人を変えることが可能だろうか、という問題でもあります。何を言ってもやらない人は結局、やらないし、やる人はちゃんとやる。本人が本気で変わろうと思った時のみ、変化が起きるのがこの世の中の真実です。結局、変えられるのは自分しかいないのです。
それでモチベーションなのですが、私が思うにモチベーションの問題は「本人がどの程度、プロ意識をもって仕事をしているか」という問いにかわるようなのです。というのも、プロ意識をもって仕事をしている人は「モチベーションが低い」などということを言わないからです。どんな仕事であろうと、プロとしての自覚があれば、目の前の相手をがっかりさせるようなことはしないのではないか。そしてそのような行動のアウトプットこそが「モチベーションを高めるためにどうしたらよいか」の先にある上司(企業)の欲しいものではないのか。
プロ意識とは何か。簡単にいうと「目の前の相手を喜ばせようとする意識」だと思います。目の前の相手は私に「何らかの期待」をしている。だから私は、その期待を上回ることを目指す。期待を上回ると相手は喜ぶ、というか驚く。この「驚き」が普通の人が「ブランド人材」に変身する瞬間です。ブランドとは驚きから生れるわけです。そしてそれが続くと、世間はそのひとを「プロ」とみなすようになり、世間からの承認が本人を更にプロに仕立て上げていくのです。
このようにプロやプロ意識を説明すると、特別な人だけに出来る特別なことのように感じるかもしれませんが、私は誰でも出来ると断言します。事実、バイトの店員だってプロ意識をもって仕事をしているひとはいます。つまり今いる環境で「相手の期待を超える」という目標を持ち合わせていれば行動が変わるのです。バイトでも営業でも工場でも事務職でも同じ。すべては「目の前の人」との接し方であり基本的態度なのです。
プロになるためにこころがけることは何か。最初に気づくべきは「ひとに興味を持つ」ことかもしれません。「私はそもそも人に興味があるだろうか」は深遠な問いだと思います。意外と自分にしか興味がない人も多いものです。そして「どうやったら相手は喜んでくれるか」と創意工夫するこころ。もしイヤなことがあっても「すべては自分のために起きていて意味があることなのだ」と思えるこころ。更には「こんなイヤなことがあったけれど、この程度で済んで私はついている」とプラスに解釈するこころ。それを糧にして「自分はもっと成長するのだ」と願うこころ。最後に「プロとしての努力を続ける」こころ。このようなものがプロ意識を育て名実ともにプロとみなされるブランド人材になる要件ではないでしょうか。こういう人には仕事上で必ず良いことが起こります。チャンスの神様がものすごいプレゼントをしてくれるものです。そしてその人は、すでに準備が出来ているので大成功するのです。
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